nikawaru’s blog

文字と写真

2017-01-01から1年間の記事一覧

コンサートツアー

埃っぽい風吹く街てんびんの街脆いガンガラドンガンガラドンガンガラドンドンガンガラドン愛想笑いか生きていくには必要かくだらないそれっぽいだけだろ空っぽだろ

レジデンス

緑は緑である事で精一杯だっただから茶が駅のホームで言った事の意味を正確には理解できなかったそれは緑の放漫さというにはいささかセンチメンタルすぎるかもしれないが茶にとってはどちらでも大して意味のない事だったお前の声は青い青いそれは俺の青さが…

shattered

流れてきたものをよく見てみたらそれが自分に本当に必要なものだった何故今まで気づかなかったのどっちの足から踏み出そうが結局同じじゃないかぐるっと周って最期は此処に戻る誰もが幸せになりたい本当かな橋渡って駅まで新しい生き物が現れた

ゴミ

気の強いオバさんクソみたいな仕事凍りつくような風壊れそうな心ここにいる人と同じ数の憂鬱もう会うことのない人達駅前コンビニコロッケのパン温めてもらえたホットコーヒーはぬるかった電車は乗り過ごした急ぐ必要もない帰り道一年の半分くらい冬な気がす…

泡沫

同じような毎日退屈になるよ階段を上る橋を渡る階段を降りる月だけが気付けば形を変えてる帰り道に人の靴ばかり見ていた靴にも実に様々な種類があるそんな日々に風穴を開ける何か何だっていい何かが必要だエレキギターでも彼女でもいいスマホでもいいのかも…

バッテリー

扉が開いて無数の人生が乗り込んでくる日が暮れてマンションの灯りがついて無数の愛と憎しみが照らし出される人差し指でバンッ何処で間違ったんだいあんたも昔は神様を信じてたでも今では道を歩くときに誰も見てないと思ってる

敗者復活戦

暖かい光の中で一瞬全てが幻のように思える悪い夢を見てただけ心の底にある闇の色どんな光も届かない沼の底の深さ悲しさを知らなかったのは夢と若さがあったからか私は今悲しい

煙色の夢

夢を見た輝かしい時代お前と二人で空を見上げてた星を遮る雲もなかった

様々な光、照らしてよ

僕はソレを秋の匂いと呼んでたけど彼女が教えてくれたソレは金木犀の匂いだと自由な心を懐かしく思ったけど本当に今まで自由だった事があっただろうか無意識のうちに動く指先のように思考も深くなっていく潜り込んでまた飛び込んだ所に戻ってくる遅かれ早か…

T0M10B3V10

集合住宅2LDKの一室窓に浮かび上がるのは生活そのものか生活のようなものかテレビのニュースがスタスタと走っていく全部僕には関係なかった煙草でも吸おかな散歩でも行こかな考えごとはもううんざりだけど切り離してもすぐに戻ってしまうまるで液体のよ…

山を越えて歩いて帰った

目に見えないモノを空気だけで追っていて戸惑っていたけどやがてソレは見えた女は言う「どこから来たの⁇」男は言う「ずっと遠い所さ」女は言う「帰れるの⁇」「・・・」夢での出来事が今日も懐かしい

懐日常

歌声は風にさらわれて消えたびちょびちょの想い出だけ身体中に怠く残っているオンステージ静かな草の上シャララリラリラ喧騒を遠く過去にした十月の日々は熱情を置き去りにした代償であるようだ

祭囃子が聞こえる

シーソーの右側に過去の憧憬を置いて左側に先月の結果を置くどっちが重いか明日には分かるだろう穴ぼこの心は中毒を求めているだけどこの心は秋晴れのようだ祭囃子が聞こえる思い出す秒針も怖くない正解なんか探しにいかない

期待放置期

革の匂いのする彼の小さな工房作業机には何に使うかも分かりっこないヘンテコな道具が沢山置いてある丁寧に折り畳まれてポストに詰められた山のようなチラシは僕の心の中を見てるみたいだ都会に雨が降って目的も変わってサッパリした気持ちになってまだ期待…

黒砂糖

澄んだ夜空に星ひとつ淡い光線が僕の名を呼ぶ堤防にちょこんと腰掛け何を考えるべきか考えながらマールボロ吸っていた最初に手にしたアイテムを使わずにずっと大切にしてきたけれどここまできてはもう使い道もなくなってしまった女は変な水色の靴下履いて眉…

LIFE is BEAUTIFUL

頭の先から足の先まで自分の思うままに動く気もする横になって枕に頭をつけてみて自分の腹を見れば呼吸に合わせて動いているそやけどもう何回も聴いたはずのレコードの四曲目が今になって心にズシンとくるエレベーターに乗ってボタンを押せばすぐそこに行け…

黄色い点滅

コーヒーカップに昨夜の熱を浮かべて午前の気怠さに身を寄せる網戸越しに干しっぱなしの洗濯物が揺れている近づいてくるサイレン僕の所にやってきそうだこの郊外の土地からも華やいだ街が見えるんだ気を抜いたら寒さはすぐにやってきてまた一年前と同じ空気…

海底の押入れ

音も聞こえない海底で踊るように泳ぎ太陽の光も届かない海底に永い煌めきが見えた名前がないからみんなは僕をゾウって言う僕はゾウが好きだから悪くない黒いリフレインが唸りを上げ歴史を歌い出した本当はたった二人の世界に押入れで書き上げられた歴史

ツクツクボウシ

軽トラの荷台に腰掛けタイヤは砂利道をひた走る何処からやってきたの何処へ帰ってゆくの野暮な事だったかもしれない向かっていくわけでもなく向かってくるわけでもなく突っ立ってるだけで季節はおのずとやってくる意味なんてないよツクツクボウシ白い空の下…

スチール製の残暑

彼女のGコード集合住宅の窓の外草刈機のリズムまた長い蛇の道を振り向かずに歩いていく針がレコードの溝をなぞるように物事も上手くいけばいいのだけれど季節の境界線で窓辺に陽が射して僕は手に汗かいている

雲の階段

暗い雲の中に円いブルーのマンホール羽が生えたら飛んでいこう裸電球のオレンジの下にすっかりお馴染みの怠さあって塒が変わっても今も付きまとう痒さある網戸の前に立ってたあの日の自分の影に似合いの未来だ寝そべって右向いたり左向いたりしながら随分空…

平行線

橋を渡り路地を抜ける陽射しを交わして氷屋までひとっ飛び音は扉の向こう側僕だけは知ってる音を出してるのはもうこの世にはいない遠く昔の若者気付けば空は暗くなりけれど帰る気にもならなくてふらふらと通りを足元見ながら歩いてゆく

上じゃなく、前に跳ぶ

遠くの方で爆発音が聞こえた気を取られてるうちに屋根裏のハクビシンは天井を腐らしてゆく季節が変わってゆく気付けば足元の色が変わる太陽が沈むのが遅くなりあの娘との一日が長くなる公園では小学生がキャッチボールしてる自転車に乗れるようになれば新し…

礼儀正しい思い出話は網戸越し

心細い暗闇を突き抜ける列車のシートに座り落ち着かない心で最新鋭の技術を見ながら線路の上に四角い箱国道挟んで向こう側馴染みの散髪屋の前に手を振る天使が見える草の匂いか青春の風か春が来たのか奴らのせいか裏道はもう怖くないしむしろ友達ようであれ…

斑点

揺れる木の葉透き通るカーテン記憶が垂れてぶよぶよの半固体パチンコ屋の横の坂を登る時にベトナムの匂いがした

ハートブレイク

萎れた夜が僕の隣にしゃがみ込んだ澄んだ空気の中で古い微睡みが訪れるしわくちゃのズボン硬い靴会議机の角っこ沿道をとぼとぼ

夜空に敷かれた硝子の破片

密かに抱いた少年の期待はいとも簡単にそう林檎が木から落ちるように裏切られることとなった硝子の破片が飛び散った廊下を僕ら平気な顔して歩いてた

急げ、この日、胸ポケット戦争

川が海に流れ込む僕の血はどこへいくの頭がごろごろ親指の膝が上手く動かない運に頼って袋を振って最初に出てきたもので僕は納得できるんだろうか

壁画

この隙間にこのパーツピッタリじゃないと気持ち悪いストローの袋を折り曲げて僕は星を作った透明の壁の向こうに春の木々が揺れて気持ち良さそうにいや気持ち良さそうに見えるその緑色に名前はあるかこの季節を腰に巻きつけ我がもの顏で時間に立ち向かう

電柱と電線の交わる数字4

喫煙室でライターを貸した女赤い薔薇をモチーフにしたリングを薬指にはめている雨の音が硝子窓の向こうで妙に優しく響く安っぽい額に押し込まれたただの白い絵連絡口を抜けて見たことのない場所へ