nikawaru’s blog

文字と写真

二本の矢が僕の心臓を貫いたそれでも生きてられるのは愛されたことがあるからだもう何度目かの死にたい夜をそれでも僕らはそれでも僕らは春がくるまで風が吹くまで春がくるまでまたソノ風が吹くまで

流れる

泊まっていった女の子右から左へ又は左から右へいい天気だ信号が変わるのを待つ歩き出す頃にはもう春だソレは一人の夜を越えるために枕から知らない匂いがするちゃんとしよう

眠らない夜

未だ分からず未だ枯れず今にも暴れだすナイフは錆びつかず散歩か、旅かどちらにしようかな

レモンケーキ

生き方を決めた西陽の差す夕方の喫煙室で一人で死にたいって言ってた女の子は今日も生きてるかな出て行かなきゃならない時まで僕は此処にいる事にするよまだ沢山見たいものがあるあの娘に教えたい歌がある

彼女

12時が来るまで僕と君は昼前の街をぷらぷら誰かの時間を借りてるのかもしれないと思った見知らぬ街の受付のないホテル日常のささやかなパーティと事件君を幸せにするために生きたい言うのは簡単だ僕は想う失われた時間の事を僕は想う流れた血の事を僕は想う…

5mgの見栄っ張り

仕事の朝ポストあの娘からの手紙仕事に向かう電車の中であの娘からの手紙を読んでたらやっぱり俺は俺の人生の主人公だって思った

歩行者優先

パンッ弾丸は今放たれた生き残るのは誰だ鼻垂れ小僧か偉いさんか雲の山が赤と青とを分けて夕闇の堤防を少年が自転車を漕いでゆく皆いつか死ぬ当たり前だそしてソレは明日かもしれない感じようと思うけど思うことは感じることをまた遠くしてる気がして分から…

風の便り

朝が来て僕らは反対の電車に乗り込みまたお互いの日々の中に戻る少女がチョコレートを齧る僕は苦虫を噛み潰すロマンスを日常の中に求められるかソレは田舎から送られてきたダンボールの中にあるかも恋は僕を何処へ運んでいく何処までも何処へでも遠く離れた…

人生

胸の高さからボールを落としたボールは地面に当たり跳ね返った跳ね返ったボールは腹の辺りまでしか到達しなかったボール本人はまた胸の辺りまで跳ね返ると思っていたのでそれが不思議だったボールはまた落ちて地面に当たり跳ね返った次は腿の辺りまでしか到…

叶わない

笑いたい他に何もいらないからあの娘と美味しいもの食べて毎日暮らしたい時計なんてないのに秒針の音が聞こえる半端な季節の半端な時間に空にペタッとセロハンテープで満月を貼り付けた時間って何だろうホントにそんなのあるのかどう使えばいい好きにすれば…

手を伸ばせ

ただ迸る情熱だけでここまで走ってきたただ高鳴る心臓の鼓動だけを信じて大海原を泳いできた今ふと立ち止まり愛を知り失い少年は大人になりつつあるこれが最後だ傘を忘れるなよ

サヨナラのサヨナラの後のサヨナラ

時間がバラバラになって思い出だけ残してまあるい穴の中に僕を置いてった雨が降って地が固まり何も思い浮かばない肉の塊観覧車のてっぺんで君と僕で探したものは今もあるのかな5階建てベランダなし君もなし4万散漫笑えよそれは素敵な恋のメロディ一人では奏…

決定

一本のマイクに頬寄せ合い瞳を閉じ心を唄いあげる人休みの日朝から手続きに時間を奪われた生きるためなんて言いたかないがなんの目的もなく電車に乗りたい知らないビルには入りたくないこれでカーソルは合っているのか曲はもうすぐ佳境に差し掛かる百六十八…

人の木

コンビニ袋の中にスナック菓子それとミルクコーヒーけた下制限高3.1Mスチールの窓枠に昼過ぎの太陽を置いた外には月日の概念などとうに忘れた人々人生JCTぶっ飛んでUSAか黄色が映えるんだね

ガガガ元旦

あの日々はなんだったんだ笑って過ごした時間星を捕まえに行った夜くだらない会話が飛ぶ最終電車に乗って僕は帰るんだこれが僕の心なのか同じ顔してるニューイヤー舟に乗ってあの日にいこうやり直したりしないけど

湿り座

取り残された箱に煙草くゆらして野球中継を観るだけ冷蔵庫には何があったっけ久しぶりの感覚だけれど昔とはやっぱり違って華やかではないけれど確かに水を吸い上げた日々が寂しい気持ちにさせるヘイ毎日は続いてくぜ人生より生き方かな雨をもっと楽しめれば…

ミルフィーユ

夕凪の窓から男の子の声だけが聞こえる「スリートゥーワン」そして女の子の声が聞こえる「オーノー」葉の隙間から覗く町並みはアスファルトと緑とが何層にも重なっていて以前よりずっと穏やかに見える心の在り方か電車で一回乗り換えれば着くすぐそこすぐソ…

ピース

君の言う通りにしよう信頼しているからもうすっかり空っぽになった僕の心だから正解なんか見つけっこない水をあげましょう育てましょう大切になるでしょう

柄と模様

高いビルの赤い丸ヘッドライトの光冬に歩いた道を春に車から見てる思ってるほど悪くないだろう目に映る景色の中に何万もの暮らし緑から赤に変わるフェイクが水面に揺れる

キッチンにて

雨のニュータウン遠く霞む鉄塔君が終わるのを待っているぐずる気持ちにひとつ区切りをつけて僕は初めて変わろうとする思い出に引っ掛かった諦めの中に新しい明日を探すしかない緑の町に鳴く烏ほつれた麻紐巣に帰る住み替える

湿り

そよ風過ぎる平日の昼間ベランダに鳥ありふれた日常を騒ぐ子供達と期待してる青年と目隠しの大人達ホームランが打てなくたって勝てるんだよって先生はおっしゃったはずくすんだ四月の終わりに緩んだネジを締め直して泥のたまったバケツ蹴飛ばして昼休みが終…

誇り 苦 犀

目覚ましを止めて針を落として眠たい目をこすりながら曇り空を歩くアイボリーの壁にぶっ刺した押しピンブルース町の凸凹スーパーマリオの景色乾燥した手に大事なものを離さずに揺れながら進んでいる気がする

黒と緑

晴れ空を漕いでゆくボートピアノの音色階下の住人間違いじゃない生活少しずつ開いてきた葉っぱ物干し竿に揺れる魚所々に緑のある街の中一つずつ分かり合おうとしてる季節に背中を預けて君の手をとってここで生きてゆく深夜の高速に乗ってしかめっ面で二人こ…

いい気になってる

バスの中はしんとしてる一人の女が乗ってくる空気が一変する水たまりの歩道に逆さキャップの朝の亡霊が立ってるフェンスをつたって滴り落ちる雨を見ながら緑になるのを待っているみんな耳栓して何も聞こえない雨の日曜いつもよりがらんとした出発の合図もな…

蛸薬師

一瞬一瞬駆け抜けて突風を裂き突っ走った日々が振り返れば歴史僕と君とでお話を作ろうビターな人間世界のお伽話結局春のグルーヴは今年も僕を呼んでるし終わった始まったその繰り返しをこれからの僕と君力強い決意を無駄にしないためもう一度風に乗り君の手…

土竜

いつまで続くだろう春の雨の匂い晴れ空の草原名も無い生活高速道路を降りてくるトラックバスの色だけ変わっていく僕はカゴの中にありとあらゆる物事を放り込んで関係のないところに放り投げて手を振ってただけ季節が一周したこともう二年も経ったことこれか…

夢でもいいから片時この苦痛から逃れたいもし夢なら覚めなくてもいい煙草を二本たて続けに吸って現実と向き合う心につっかえてるモヤモヤした塊を吹き飛ばしてくれるのは春じゃなかったのかその音じゃなかったのかでもそれは夜空に手を差し伸べたら星がつか…

平々凡々

新しい生活が始まって白くなった空に一本の電車が走ってゆくずっと映画のワンシーンの様な日々を探し回って大切な事が見えなくなっていつもの匂いが鼻を突いて君を迎えに行く駅までの道ふふふうー忘れてた事はギターアンプから聴こえた

鳴く鳴く

ふぅー世界は今日も騒がしい僕は呑気口ん中で甘ったるい飴玉転がしながら時間の流れに乗っかって遠くの景色と君を想う元に戻れたらなんて思わないようにしてたんだ

湖畔

アスファルトに春の土の匂い用水路挟み隣人の目記憶と想像が重なり合って現実を風がさらう破れたブルージーンズペーズリーの赤いシャツやってきたのはまたアイツだ上手くやろうぜ