nikawaru’s blog

文字と写真

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

イッツ ア スモールワールド

指先で光が踊る白くて柔らかいダンスポケットをたたいてもビスケットは増えない事を知る最寄り駅まで誰かを迎えに行くそんな道で考えることは僕をだらしない顔にさせる夜をただ朝を待つためだけでなく過ごせる日は僕を何処か遠くに流していく

隙間風が歌う異国の歌通り雨を辿って明日の一部分を読む春のお祭りだだこねる子供泣き声もパズルのピース部屋に緑が欲しい四角の鉢に入れたい春は何かを育てたくなる季節

土曜日と日曜日

昨日の夜のままの格好で目が覚めた土曜の昼下がり枕元の煙草に火をつけなにも考えないで新しいジャケット身にまとい歩き煙草ふかし町を行く駅の裏の古い珈琲屋でアイツに電話をかけるのさ窓際の壁にもたれかかり消えてく飛行機雲午後3時缶ビール左手に握らせ…

世界はただの幻に過ぎない

ペンキは自分達で塗ったからムラがあって可愛いでしょ彼女、そう言ってニコッと笑った食堂では隣のサラリーマンがTVを観ながらアイツの話をしてるチッチッチッ、甘いありふれたいつもの道で色褪せたブルーの瓦で落ち方にも色々あるストンヒラヒラポトン

BOYS

レシートにくるまれた小銭雨降りの予定変更幸せが流れ着いたならまとわりついた鋼色の空気を全部かっさらってしまうそんな春風に期待して50枚のレコードとアコースティックギター14歳の春と夏を抱きかかえたまま大人になるんだ

終わらない

僕が日々に馴染むのか日々が僕に染み込むのか芝生に座った水滴はそこで産まれたみたいな顔してる擦り減らされる事と磨かれてゆく事の境目にあるのだと思う少女のステップ水溜りと黄色い長靴が見える雨は上がったみたいだけれど赤い傘は差したまま

住処

悪くなってる気はしない擦り減ってるという感じ今日の僕に夜は背負い切れず明日の準備さえできずにいる帰り道に見たトランクケース開けてみたけど空っぽだった今日会ったばかりの人の部屋は友達のおばあちゃんの家みたいに誰にもバレず懐かしく自由な学校帰…

靡く

風を待っているベランダに立って埃さえ平和に色付けしてるドアを開けておこう風通しをよくするためシャボン玉を吹こう忘れてしまわないようにあの女の耳飾りは子供の頃に読んだ絵本の王女様がつけてたのに似てた雨上がりの晴れた日曜の真昼なんてなにをする…

往来

商店街を歩くもちろん暇つぶしに古い看板常連客新聞屋60円の自販機5時に閉まる喫茶店ご自由にお持ち帰り下さいって書かれたダンボールに入れられたハンガー横道にそれよう迷ったら路地をゆけそんなに遠くへは行かないさほんのちょっと違う世界へ

別れ道

蛇口から落ちる水滴はBPM62で流し台の片手鍋に溜まっている壁にかけられたTシャツが出番を待っている遠くの国で暮らしてるもうひとりの僕今夜、夢を交換しよう目が覚めた後ちょっと笑って忘れてしまえるくらいの街が歪んで見えた歪んでいるのが僕の方かカル…

裏窓

朝焼けに描かれた水彩画音を立てる換気扇ガラス窓は何を映すほつれた釦歌声は届かなかったか春から聞いた噂が一人歩きしてるこの空気の冷たさを笑顔だけで伝えられるようなたしかに私にあった傷もなくなってしまえば人を傷つけるのか隣の男のしゃがれた声が…

絡まったシールド積み上げられた文庫本彼女のお土産テレキャスター相棒は俺の作った炒飯をうまそうに食ってる相棒は俺の作った炒飯をうまそうに食ってる封筒は玄関先で死んだフリして手続きを後回しにゴミの日を待ってる落ちていくものを懐かしい友達みたい…

ふたつとも

近所のコインランドリー洗濯が終わるまでの31分茶色い部屋変な名前の椅子はひとつ灰皿はバケツ200円で時間を買った帰ったってすることないから200円で時間を買った夕方はタイルで張られたしらばっくれてどっかに染み付いて夜になった飲むには遅かった寝るに…