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二本の矢が僕の心臓を貫いた
それでも生きてられるのは
愛されたことがあるからだ
もう何度目かの死にたい夜を
それでも僕らは
それでも僕らは
春がくるまで風が吹くまで
春がくるまで
またソノ風が吹くまで
流れる
泊まっていった女の子
右から左へ
又は
左から右へ
いい天気だ
信号が変わるのを待つ
歩き出す頃には
もう春だ
ソレは一人の夜を越えるために
枕から知らない匂いがする
ちゃんとしよう
眠らない夜
未だ分からず
未だ枯れず
今にも暴れだす
ナイフは錆びつかず
散歩か、旅か
どちらにしようかな
彼女
12時が来るまで
僕と君は
昼前の街を
ぷらぷら
誰かの時間を
借りてるのかも
しれないと思った
見知らぬ街の
受付のないホテル
日常の
ささやかな
パーティと事件
君を幸せにするために生きたい
言うのは簡単だ
僕は想う
失われた時間の事を
僕は想う
流れた血の事を
僕は想う
これからの事を
僕は想う
君を幸せにするために生きたい
5mgの見栄っ張り
仕事の朝
ポスト
あの娘からの手紙
仕事に向かう電車の中で
あの娘からの手紙を読んでたら
やっぱり俺は
俺の人生の主人公だ
って思った
歩行者優先
パンッ
弾丸は今放たれた
生き残るのは誰だ
鼻垂れ小僧か偉いさんか
雲の山が
赤と青とを分けて
夕闇の堤防を
少年が自転車を漕いでゆく
皆いつか死ぬ
当たり前だ
そしてソレは明日かもしれない
感じようと思う
けど
思うことは感じることをまた
遠くしてる気がして
分からなくなって
ビールを飲む